【茨城県常総市】
土井製麺店
大正2(1913)年に創業した「土井製麺店」は、乾麺製造で約100年の歴史を誇る老舗です。
目指したのは、茹でた後でも生麺のような食感と味わいを持つ乾麺。
長い年月の中で弛まぬ努力を重ねながら、良質な原料と独自の乾燥方法により、
小麦本来の風味と甘みが生きたコシのある乾麺を製造しています。
乾麺のおいしさを追求し続ける、
大正初期創業の老舗の製麺店です
茨城県常総市にある「土井製麺店」は、乾麺製造を中心に蕎麦粉製粉などを手掛ける老舗です。創業は大正2(1913)年。当初は製粉や製麺のほか精米なども行っていましたが、食糧管理制度を受けて戦後、現在につながる製造形態になりました。目指すのは、茹で上げた麺を限りなく生麺に近づけること。小麦粉などの粉類だけでなく水質や食塩にもこだわり、乾燥方法には特に気を遣いながら、小麦本来の豊かな風味と喉越しのなめらかさを追い求めています。長期保存や味が劣化しづらくなるという乾麺のメリットはそのままに、生麺のようなおいしさを合わせ持つ「土井製麺店」の乾麺、ぜひ一度試してみてください。
地元の常総市・水海道と共に歩んできた、
乾麺製造100年の歴史
「土井製麺店」が店を構える常総市の水海道は、江戸時代から米や小麦の産地でした。そんな土地柄から、清酒に醤油、味噌の醸造所や製麺業者など、多数の業者が軒を連ねていたそうです。米や麦、その関連商品などが、江戸時代には水運を利用して、大正の頃には立ち並んだ駅周辺の倉庫と鉄道を利用して、首都圏へ出荷していました。その品質も高い評価を受けており、天保時代の醤油屋番付(当時のグルメランキング)では水海道の地域から2店補ほど選出されたといいます。「土井製麺店」は、約100年間にわたり営み続ける乾麺の製造を通じて、この地が歩んできた歴史と伝統を今に伝えているのです。
小麦粉はもちろん水や塩にまでこだわり、
独自の乾燥方法で仕上げています
創業以来、常においしい乾麺を目指して創意工夫を重ねてきた「土井製麺店」。大事なのは、小麦の豊かな風味とコシをきちんと残しながら日持ちもする乾麺へ如何にして仕上げるかだと語ります。麺の原料は小麦粉などの粉類、水、食塩とシンプルですが、素材1つ1つを厳選。製造は多くの部分を手作業で行い、とりわけ乾燥の技術にこだわっています。小麦粉は熱を加えすぎると変質してしまい、本来の風味を損なってしまう繊細な食品です。そのため、「てまひま乾燥」と呼ぶ独自の乾燥方法を編み出し、自然に近い環境を作り出して乾燥させています。これにより、小麦粉本来の芳醇な香りと甘みをしっかりと引き出した乾麺に仕上げました。できればひと口目は、つゆなどにはつけず、ぜひそのまま食べてみてください。
土井製麺店 代表取締役
土井正則
強火で差し水をしながら茹でれば硬めの麺に、沸騰したお湯に麺を入れ再沸騰後、麺が泳ぐ程度の中火で茹でれば柔らかさがある仕上がりに。1~2分ほど蒸らしを入れればさらに柔らかくなります。茹でた後は、冷水でキュッと締めるのを忘れずに。お好みの茹で方で楽しんでください。