自ら作った自家製の土を使い、オールドスタイルの常滑急須を追求する愛知県常滑市の陶芸家・伊藤雅風さん。知多半島で採れる土を主原料に、最低でも3年以上寝かせた昔ながらの「本朱泥」で作る急須がこちらです。鉄分の含有量が豊富で焼き上がりが朱色になることから「朱泥」と呼ばれるこの色合いは、常滑焼ならではの特色。釉薬を使わずに土特有の表情をそのまま生かす「焼き締め」という手法で作られています。現在、朱泥にベンガラという赤い着色料を混ぜて発色をよくすることも多いですが、伊藤さんはそれを用いず、朱泥が本来持つ深みのある優しい朱色にこだわりました。シンプルながら高い精度を誇るオールドスタイルの急須の美しさを、存分に感じられる一品です。
にほんものポイント
目指したのは、土味を生かしたオールドスタイルの常滑焼です
愛知県常滑市に拠点を置く伊藤雅風さんは、常滑焼の代表的な工芸品である急須づくりを極める陶芸家です。日々、お茶を淹れたくなるような急須を探求しつつ、自家製によるこだわりの土の表情をそのまま生かした「焼き締め」という手法でオールドスタイルの常滑焼を作っています。
3年以上寝かせた、こだわり抜いた自家製の土を使用しています
伊藤さんの1日は、日課である土づくりから始まります。昔ながらの「本朱泥」にこだわり、江戸時代後期に行われていた「水簸(すいひ)」という製法を採用。原土からきめ細かな土を抽出した後に数カ月間水分を抜き、さらに3〜5年程度寝かせてから使用しています。土づくりから携わることで、より厳しく仕上がりの品質を追求できるのです。
王道を極めつつ、斬新な手法にも積極的に取り組んでいます
オールドスタイルの常滑焼を追求する一方、新たな取り組みにも挑戦しています。土の配合や焼成方法、常滑特有の技法「藻掛け(もがけ)」を自分なりにアレンジしたり、お茶の産地の土やSNSで募った土から急須を作ったりといった、斬新なアプローチも実施。急須を使ったお茶の時間をより楽しんでもらう工夫を続けています。
サイズ | 縦90mm×横105mm×高さ75mm |
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重量 (g) | 88g |
産地(県名) | 愛知県 |
原材料 | 陶器 |
発送日数 | 2営業日程度で発送 |
送料 | 660円(北海道、九州、沖縄県は別料金) 北海道:970円 九州:970円 沖縄県:1,700円 |
配送 | にほんもの倉庫(埼玉) |
備考 | |
おすすめコメント
常滑焼の特色である朱泥の生地に多く含まれる鉄分が、お茶の渋みや苦味を和らげてまろやかにするそうです。思わず丁寧にお茶を淹れたくなるような、お茶の時間をもっと豊かにするような急須を目指して、原料の土からアプローチし、日々探求に励んでいます。
急須屋
伊藤雅風