
【山形県山形市】
鋳心ノ工房
山形県山形市の「有限会社鋳心ノ工房」は、
増田尚紀さんがデザインする、今日の生活スタイルに溶け込む山形鋳物を取り扱う工房です。
日本文化をデザインの源流とし、仕上げには漆を使うという日本独自の技術で作られた作品は、
海外でも高い評価を得ています。

山形鋳物のすばらしさを伝えるべく、
原型の制作から仕上げまでを自らの手で行います。
山形県山形市にある「有限会社鋳心ノ工房」は、山形鋳物に伝わる鋳物の伝統美を今日の生活様式に溶け込ませる増田尚紀さんのデザインを製造、販売する目的で1997(平成9年)に設立されました。日本における近代デザインのパイオニアとして知られ、山形鋳物にモダンの風を吹き込んだ芳武茂介さんを師に持つ増田さんは、恩師から学んだデザインや山形鋳物の素晴らしさを伝えるため、原型から金型や砂型、仕上げまでを自らの手で責任をもって行っています。

鋳鉄の仕上げに漆を使う日本独自の技法を用い、
「薄肉美麗」な鋳物を作ります
山形鋳物の歴史はおよそ950年前まで遡ります。奥州平定の命を受けた源頼義が山形地方に転戦の際、従軍していた鋳物師が現在の馬見ヶ崎河原の砂と千歳公園付近の土質が鋳物に向いているということを発見したことに始まると言われています。そして、鋳型づくりに適した砂と粘土をもつ山形の地で山形鋳物は発展しました。山形鋳物の特長は「薄肉美麗」。鋳物の肉厚が薄く鋳肌が美しいことを表すこの言葉は、山形鋳物の美しさをまさに表しており、仕上げに漆を使用するという日本独自の方法も、鋳肌の美しさをさらに際立たせています。

日本独自の美意識が込められた鋳物には、
同じ形のものは二つとありません。
茶道や華道、香道などで伝えられている道具からヒントを得るなど、増田さんは日本文化をベースにした作品作りを行っています。例えば、一つひとつを金づちで叩いて欠く「羽落ち」という技法を花器や香箱に使い、侘び寂を表現します。また、手で叩いて制作することから同じ形の作品は二つと存在しないのも魅力。その他、家紋をモチーフに鍋敷や箸置を製作するなど、長年紡がれてきた伝統技法を現代の生活様式で活かすものづくりを行っています。日本文化をもとにしたシンプルなデザインの作品は、日本国内のみならず海外でも高い評価を受けており、美術館のコレクションにも収蔵されています。

有限会社鋳心ノ工房 代表
増田尚紀
山形鋳物の特長でもある鋳肌の美しさは、粒子の細かい砂を使い、手塗り漆焼き付け仕上げで一層際立ちます。また、材料の2/3はいわゆる屑鉄のリサイクル材を使うなど、環境にも配慮をしたものづくりを行っています。長年伝えられてきた伝統技法は、現在の暮らしで道具として使われてこそ、次の時代に繋げることができると考えています。「鋳心ノ工房」の機能的でシンプルなデザインの鋳物を、毎日のくらしの道具として是非取り入れてみてください。
鋳心ノ工房の商品

箸置き・丸(4個セット)
紙を折りまげた形がモチーフの、鉄鋳物で作られた箸置きです。桐箱入りは贈り物に最適な逸品。小さな文鎮としても使用可能。仕上げは伝統技法の「漆の手塗り焼付仕上げ」です。

箸置き・角(4個セット)
紙を折りまげた形がモチーフの、鉄鋳物で作られた箸置きです。桐箱入りは贈り物に最適な逸品。小さな文鎮としても使用可能。仕上げは伝統技法の「漆の手塗り焼付仕上げ」です。

鍋敷・三重ね丸
大180㎜、中145㎜、小110㎜の3つのサイズが入れ子になった鉄鋳物の鍋敷です。1つにまとめて収納することができます。鍋やケトルなど、アイテムのサイズに合わせてお使いください。

鍋敷・笹車・L
笹の葉をイメージした鉄鋳物の鍋敷きです。スッキリとしたデザインは、日本の美意識を表現しています。大小2つのサイズはお使いのアイテムサイズに合わせて選択可能。仕上げは伝統技法の漆焼き付け仕上げです。

鍋敷・笹車・S
笹の葉をイメージした鉄鋳物の鍋敷きです。スッキリとしたデザインは、日本の美意識を表現しています。大小2つのサイズはお使いのアイテムサイズに合わせて選択可能。仕上げは伝統技法の漆焼き付け仕上げです。