【福井県大野市】
野村醤油
“天空の城”として知られる「越前大野城」の城下町・大野市は、名水百選の「御清水」など湧き水の宝庫。
その名水で醸す「野村醤油」は、全国でも数少ない麹から自社製造にこだわる醤油蔵です。
この産地ならではの甘い味わいの醤油、地元産の大豆のみで作る醤油など、
大野の風土が生きた醤油をお楽しみください。
地元で愛される伝統を守りながら、
新商品も生み出しています
福井県大野市の城下町で醤油蔵を営む老舗の「野村醤油」は、自社製造の麹と良質な水を使い、四季折々の気候風土を生かし長い時間をかけて醤油を仕込む伝統製法を守り続けています。定番商品の「大野のおしょうゆ」は、発酵・熟成した醤油に火入れをする際、糖類や調味料を加えて甘く仕上げます。甘い醤油は、砂糖が贅沢品だった古から「おもてなし」の食に欠かせないものとして、大野を始めとする北陸地方で広く親しまれてきました。また、地元の農家が育てた青大豆のみを使い、何も加えずに大豆本来の味わいをより追求した「青豆しょうゆ」というロングセラーも生み出しています。近年では、大野名産の「九頭竜まいたけ」の煮汁を活用したポン酢など、醤油を生かした新商品開発も盛んです。
福井県で唯一、
「大本山永平寺」御用達の醤油蔵です
「野村醤油」の発祥は江戸時代に桶作りを営んでいた老舗で、明治初期に野村重吉がこの桶を使い、大野の地で味噌・醤油の醸造を始めたと伝わっています。初代の正直なものづくりが地域で評価され、家業を成功に導きました。第二次世界大戦中の物資が不足した折には、同じ福井県にある曹洞宗大本山永平寺に醤油を届けたことが縁となり、県内の醤油蔵で唯一の御用達に。こうした質実な気風は代々受け継がれ、6代目となった現在でも、麹作りから搾りまで手間を惜しまない創業以来の醤油造りを続けています。その大切な工程である熟成中のもろみを櫂棒(かいぼう)を使ってかき混ぜる「櫂入れ」を体験したり、熟成したもろみを搾る様子を見学できる施設が「野村醤油」の敷地内にあり、時代変化の中で当たり前ではなくなった伝統製法を今に伝えています。
創業以来の自家製へのこだわりが、
醤油本来の味わいを作り出します
時代が変わるにつれ、昔は当たり前だった麹から手作りする醤油蔵は全国でも数えるほどになりました。機械で品質管理した同じような味わいの醤油が巷にあふれる中、「野村醤油」は“昔の当たり前”に戻ることが、オンリーワンの価値であると考え、創業以来続く麹作りを何よりも大切にしています。麹は丸大豆を蒸して炒った小麦を混ぜ、種麹を加えて作ります。種麹は気温の変化に合わせて量を調整。手間を惜しまず最上の状態に仕上げた麹と、水や気候といった大野の風土によって、大豆の風味や甘味を感じる醤油本来の味わいが生まれるのです。麹から手作りする「野村醤油」には貴重な国産の大豆が生産者から集まるようになり、全量地元産の青大豆で醸す「青豆しょうゆ」の誕生につながりました。大粒の青大豆の豊かな風味と甘味を味わえる逸品です。
野村醤油6代目
野村明志
「野村醤油」が創業した明治初期と現代では、醤油造りを取り巻く状況は大きく異なります。大豆は輸入に頼るようになり、麹造りから醤油を作るメーカーはわずかになりました。伝統を守る蔵の一つとして、「野村醤油」が作り出す味はどうあるべきかを日々模索しています。また、美味しいが当たり前になった今、プラスアルファの魅力も創造してまいります。
野村醤油の商品
舞茸ぽん酢3本セット
大野名産の「九頭竜(くずりゅう)まいたけ」の旨味が凝縮された煮汁を贅沢に使い、こだわりの醤油、香り高い「実生(みしょう)のゆず」と「すだち」を合わせて、まろやかで上品な酸味のぽん酢に仕上げました。
野村醤油 蔵出し3本セット
長年地元で愛され続ける「大野のおしょうゆ」、2年もの歳月をかけて仕込む「越前むらさき」、地元大野産の貴重な青大豆が原料の「青豆しょうゆ」。大本山永平寺御用達の老舗「野村醤油」を代表する3種類のセットです。
青豆しょうゆ3本セット
大本山永平寺御用達「野村醤油」が麹から手間と時間をかけて作る醤油。中でもこの「青豆しょうゆ」は、地元大野の農家が栽培した希少な青大豆と国産小麦を原料に麹造りを行なう特別な本格醤油です。