日本で初めての海洋深層水の陸上型取水施設
日本初の海洋深層水の陸上型取水施設「高知県海水深層水研究所」が室戸にできたのは1989年のことでした。日本ではもちろんの初めてのことで、世界でも3番目となる施設でした。室戸周辺には大都市や工業地帯がないことから、室戸海洋深層水には環境汚染物質がほとんど含まれていません。また、近くには大きな河川もないので、台風などの際にも海は濁らず、常にキレイな水を取水することができるため、塩づくりに向いている地域と言えます。2000年には海洋深層水を活用した事業展開のためにアクアファームが設立され、塩づくりがスタートしました。高知県室戸岬沖合約2km、水深374mから採水した海洋深層水を濃縮し、原料として使用しています。
地元大学の力も借りて環境に配慮した産学連携の塩づくり
地元・高知工科大学との共同研究で確立した製塩方法により、海水を濃縮する前に硫酸イオンを徹底的に除去することで、塩の結晶が溶けるのが早く、口当たりのよいまろやなか塩に仕上げています。また、環境にも配慮し、塩製造工場において大幅なエネルギー効率を実現し省エネルギーを達成する共に、CO2排出量を大幅に削減することに成功しています。その結果、平成28年度には一般財団法人省エネルギーセンター主催省エネ大賞で「資源エネルギー庁長官賞」を受賞。商品づくりにもSDGsの観点が求められる時代の流れに合致した塩づくりを行っています。
室戸海洋深層水にロマンを求め、社会に貢献する
海洋深層水は海面近くの表層水とは異なり現代の産業排水や生活排水、そして河川の影響をほとんど受けたことがなく、高い清浄性を持っています。また、深層水には光がほとんど届かないため、植物プランクトンは休眠状態となり増殖を止めることから、その栄養源となるチッ素やリン、ケイ酸などの無機栄養塩(ミネラル)が消費されず、たっぷり残っているので、うまみの強い塩ができる傾向があります。同社の経営理念は「海洋深層水にロマンを求め、社会に貢献する」こと。その理念通り、この地に出来た研究所の役割を最大化すべく、複数種類の塩のほか、飲料水や濃縮海水なども商品化しています。
工場長
京田 和也
ミネラル含有の高い海洋深層水を原料とし、じっくりと釜で煮つめ、ほのかな甘みや旨みを感じる製品をお届けしています。今後も、室戸ブランドの海洋深層水の特徴が最も活用された優れた性能と信頼出来る塩の製品開発に努めていきます。
室戸海洋深層水株式会社の商品
tabishio select さかなのしお
人が生きる上で欠かせない塩の生かし方を研究し、塩に関するプロの育成も行なっているソルトコーディネーター・青山志穂さん。そんな塩のプロがおすすめする、魚本来の味わいを引き出す4種類の塩のセットです。
tabishio select ぶたととりのしお
塩の特性や生かし方を研究し、塩に関する正しい知識の普及にも努めるソルトコーディネーター・青山志穂さんが、食卓に上ることの多い豚肉と鶏肉のおいしさを引き出す塩を4つセレクト。毎日の食を豊かにする塩です。