【宮崎県宮崎市】
長友味噌醤油醸造元・カネナ
明治時代に創業して以来、140年余りにわたって続く老舗の味噌・醤油の醸造元です。
職人の丁寧な手仕事による自家製の味を大切にしていて、素材の味がしっかり生きた麦味噌や「甘み」を生かした醤油など、
南九州特有の食文化を守り続けています。
明治から令和までを生き抜くこだわりの味
宮崎・青島の地で南九州の食文化を支える、味噌・醤油の醸造元です。南九州の台所に欠かせないのが、甘口醤油や麦味噌。地域特有の味わいを持つそれらを、明治10(1877)年の創業以来、140年余りにわたって作り続けてきました。また味噌や醤油をはじめとした各種調味料のほか、自宅でできる手作り味噌のキットなど、日々の料理や台所仕事がさらに楽しくなるような商品も展開しています。創業時から引き継がれる歴史や伝統、醸造蔵の要である菌や微生物たちを守り続けるため、そして南九州に息づくおいしさや食文化を後世に伝えていくため、今日も誠実に材料や自然と向き合っています。
「職人の手仕事」と「自家製」を大切に、 1つ1つ丁寧に手作りしています
技術革新が進み便利になった世の中では、スイッチ1つで色々なものが作り出せるようになりました。また、1から全部作らずとも、出来上がったものを手軽に購入することもできます。しかし長友味噌醤油醸造元・カネナでは、職人の手仕事や自家製であることを重視。ほぼすべての工程で職人による手作業を導入し、味噌や醤油造りに必要な麹も、職人が手作業で作る自家製のものを使っています。おいしさとは、材料はもちろん水や空気、気候など、その時々のさまざまな条件に左右されるもの。日々刻々と変化するそれらの対応に必要なものは、技術だけではありません。熟練の職人による勘や経験を駆使することで、より安定した品質を保つことができるのです。そのため、どの商品でも随所に人の手や目が加わることで、高い品質とカネナらしい風味を大切にしています。
素材の味を引き出し「甘み」を生かした南九州らしさが強み。 その食文化を次世代にも届けています
味噌の醸造には、特に素材から九州のものにこだわっています。麹の原料には佐賀県産の大麦や宮崎県産の白米を、塩には長崎県の海水を原料にした食塩を、そして味噌造りに向く大粒の丸大豆には佐賀県や福岡県産のものを厳選して使用。熱処理やアルコール処理なども行わず、素材の味わいをしっかり引き出しています。化学調味料や防腐剤、保存料、色素安定剤なども無添加です。また、看板商品の1つでもある醤油には「甘み」のあるものも多いのが特徴。その背景には、港町の多い南九州の人々の暮らしに沿った食文化が息づいています。地元に特有の食文化を広め、未来へと継承していきたい。そんな思いから、「甘み」を生かした商品にも力を入れています。
長友味噌醤油醸造元・カネナ 味噌ソムリエ
長友陽子
代々受け継いできた歴史と伝統を尊重しながら、時代に沿ったものづくりを目標にしています。家族が守り残してくれたものを誇りに思う気持ちを忘れず、これからも丁寧な醸造を心がけ、皆様に愛される味わいを作り出していきます。