“カネイワ醤油本店”

【和歌山県有田川町】

カネイワ醤油本店

大正元年(1912年)創業。醤油の発祥の地といわれる和歌山県で、伝統的な木桶仕込みを続ける蔵元。
2年かけて熟成させた搾ったままの無調整醤油や和歌山県で好まれる少量のみりんを加えてまろやかにした醤油などを手掛けています。

醤油発祥の地で昔ながらの製法を守る

醤油発祥の地で昔ながらの製法を守る

醤油の歴史を辿っていくと、和歌山の「金山時味噌」に出会うはずです。13世紀頃に中国から伝わった味噌の製法が紀州・湯浅周辺に広まったとされるもので、この金山寺味噌を作る時の味噌の溜(たまり)から、醤油作りが始まったという説です。明治時代後半、初代が良質の水を求めて今の地で醸造蔵を設立。以来100年、伝統的な大きな木桶による昔ながらの製法で季節を越えながら天然発酵熟成を続けています。「2年の歳月をかけて、焦らずゆっくりと木桶の中で育むことで深い味わいになる。昔から『麹は寝ても蔵人は寝るな』と言ってきたもんや」と岩本行弘さんは話します。

一つ一つの作業を人の手で行い、目で確かめながら作業する

一つ一つの作業を人の手で行い、目で確かめながら作業する

大豆は一晩以上水につけてから圧力をかけて蒸煮、小麦は焙煎して砕いて荒い粉末状に。それらを混ぜて麹を作りますが、ここが職人の腕の見せ所。その後は醤油として搾れるまでの約二年間、定期的にかき混ぜて諸味に呼吸をさせ、発酵をうながしていきます。蔵人の技術と情熱で諸味をつくったら、次は自然の力にバトンタッチ。カネイワ醤油本店の木桶や建物の中には、たくさんの酵母や微生物が住み着いていて、百年近くもの間、世代交代を繰り返しながら独自の生態系をつくり上げています。「これちょっと舐めてみな!めっちゃ美味いから!」と岩本さんはニコリと笑います。

自然の力と時間によって生まれる絶妙なバランスの天然醸造醤油

自然の力と時間によって生まれる絶妙なバランスの天然醸造醤油

木桶仕込みの天然醸造醤油が基本のランナップ。搾ったままの状態から成分調整をしていない醤油や、火入れをしていない生の醤油、それらをベースにだし醤油やぽん酢に加工したものもあります。また、和歌山県では「みりん」を加えた醤油を目にする機会も多く、このような地元に根付いた醤油も手掛けています。搾ったままの醤油だと感じることのある舌にピリッとする塩角、これを抑えてまろやかさを出すために少量の本みりんを加えています。加えるといってもたったの2%。でも、これだけでずいぶんと口当たりがまろやかになるのが不思議です。

“カネイワ醤油本店”

カネイワ醤油本店

岩本行弘

自分たちが魂をたっぷり込めて、蔵に住み着く微生物がつくり上げた醤油。「カネイワの醤油がいい!」そう言ってくださるお客様に1人でも多く出会いたいと思っています。それは1000人に1人かもしれないけど、それでよいと思っています。

カネイワ醤油本店

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