竈方塩づくり振興協議会

【三重県南伊勢町】

竈方塩づくり振興協議会

平家の子孫が移り住み塩作りを行っていたという伝承が残る竈方集落。
地域の文化を守り、誇りを取り戻し未来を創りたいという思いで塩づくりが復活しました。

海のめぐみと山の恵みが融合した清浄な地下海水を使用

海のめぐみと山の恵みが融合した清浄な地下海水を使用

竈方(かまがた)の地名には、塩づくりに使われる「かまど(竈)」が含まれています。地名の由来にもなった竈を使用し、じっくり時間をかけて炊き上げた塩を、天日で干して、さらに低温でじっくり焼き上げることで、味の尖りの少ない、粒のしっかりしたサラサラの乳白色の塩を作り上げています。また、原料となる海水は、熊野灘の黒潮に洗われる複雑で美しい海の恵みと、紀伊山地に連なる緑深き山々に囲まれた自然豊かな山の恵みが流れ込む土地の地下海水を使用しています。塩分濃度が海水よりも薄いため製塩効率は悪くなりますが、こうすることで地中を通ってろ過された清浄で山の恵みも含んだ海水を生かした塩ができあがるのです。

平家の子孫が始めた塩づくりを現代に引き継ぐ

平家の子孫が始めた塩づくりを現代に引き継ぐ

ここ竈方集落には、平家の子孫が移り住んだという伝承があります。彼らはこの地に定住したのち、製塩を業としていたと言われてます。製塩のための薪木のあるカマ山の権利関係や、竈方の縁起などについて書かれた古文書は「御証文」と呼ばれ、地域の宝として今に引き継がれてきました。しかし、物流網の発展による他地域からの塩の流入や地域住民の高齢化に伴い、塩づくりは途絶えてしまいました。近年になってから、かつてこの地を支えた地域の誇りである塩づくりを復活させることで、地域へ関わる人を増やしやりがいや誇りを生み出そうと、行政とともに塩づくり復活に取り組んでいます。

地域住民と行政が力を合わせて実現した地域活性化のための塩づくり

地域住民と行政が力を合わせて実現した地域活性化のための塩づくり

平家の子孫の伝承がある南伊勢町の7ケ竈(新桑竈、棚橋竈、栃木竈、小方竈、大方竈、道行竈、相賀竈)は、いずれも12~40名程度の小規模な集落です。かつて賑わいを見せた集落も、人口減少の一途をたどって、地域の存続も難しくなるのではという状況になってきています。そんな中、地域住民と役場が協働して約50年途絶えていた古式の竈方祭りを復活。これを契機に、本格的な塩づくりの復活に取り組み、手探りで進める中で各方面からの応援を得て、製塩所の復活と商品化を実現しました。塩の評判は上々で、地元名物の「鯛めし」にも使用されたりと、少しづつ知名度があがってきています。

村田順一

会長

村田順一

私たちの住む竈方集落はとても小さな集落ですが、地域を盛り上げたいと昔の塩づくりを復活させました。熊野灘沿岸の地下海水をくみ上げ、竈で8時間かけて煮詰め、低温でじっくり焼き上げて作ります。コクがありサラサラのお塩です。大量生産できませんが、その分、丁寧に作った自慢の一品です。

竈方塩づくり振興協議会の商品

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